心臓が痛い程の恐怖を感じた話
深夜、ふと気付くと、なんか声が聞こえる。
怖い…
気のせい?気のせいよね?いや、聞こえるわ…
怖い怖い怖い
ダイニングテーブルの下から聞こえる気がするんだけど。
あれか。小さいおじさんとかいうやつ?
いやいやいや。見たくない。そういうの見たくないから。
最近、占星術やタロットの勉強をしたりして、
スピリチュアルな世界を学びつつあるけれども、
私は『見える人』になりたくはないのだよ。
高校生の頃、進路を考える時に、“人間と宗教”みたいなことを学びたくて、宗教系の学科を調べたら、軒並み特定の宗教とか宗派の学校しか出てこなくて、「ちゃうねん。そうじゃないんや。“人にとっての宗教心とは”ってのを考えたいんや」ってなったのを思い出します。
後に、そういうのは哲学だったのかもと気付いたのは、大学時代の教養科目に宗教学概論という授業を受けた時でした。
それと同じ感じで、スピリチュアルな世界を学びつつも、自分としては一歩くらい距離を置いて接したいなと思っているので、実体のない何かが見えたり聞こえたりするのは全力で拒否したい。
存在は否定しないけれども、私に接するのは夢うつつな時だけにしていただきたく候。
と、余計なことを考えて恐怖心を紛らわしつつ、
いや、これは聞こえてなかったことにして見ない方がいいやつか?見たら後悔するやつか?と思いつつ、
覗いてみましたテーブルの下。
好奇心に、勝てなかった…
するとありました、スマホが。夫のやつ。
動画が再生されてました。
あー……
夫は随分前に酔い散らかして布団へ向かったのですが、
その前にスマホでYouTubeを見ていて、自動再生になっていた模様。
そしてスマホは床に落として行ったと。
私はさっきまでDVDを見てたから、聞こえてなかったという事ですね、察するに。
はーん……
ちょっと夫よ、めっちゃビビったやん!
怖過ぎてまだ心臓が痛いんですけど!こんなドキドキはいらんねん!ときめき的ドキドキにしてくれえぇぇ!
寿命を縮める胸キュンはいらんぞぉぉぉ!